第158回昭和の森自然観察会「冬芽」
開催日 
 平成17年2月13日
参加者 大人20名 子ども3名 計23名
指導員25名  合計48名
 担当指導員
 佐野由輝、村杉久子、盛一昭代
 立春を過ぎたとはいえ、まだまだ寒さの残る昭和の森で、冬芽の観察を行いました。
 裸の状態で春を待つキハダやムラサキシキブ、毛皮のコートで身をまとうコブシ、ニンニクに間違えそうなハナミズキの花芽、仲良く二つの冬芽が寄り添っているカツラやカエデ類。植物の生きる知恵に驚きつつも、その愛らしい姿にしばし寒さを忘れていました。しかし、その小さな冬芽の中にはもうすでに春になれば伸び出す花や葉、枝が小さく包み込まれており、来るべき生命の季節の準備をしているのです。
 「春暮れて後、夏になり、夏果てて秋の来るにはあらず。春はやがて夏の気を催し、夏よりすでに秋は通い、秋はすなはち寒くなり、十月(かみなづき)は小春の天気、草も青くなり、梅もつぼみぬ。木の葉の落つるも、まづ落ちて芽ぐむにはあらず。下より兆しつはるに耐へすして落つるなり。」
 700年前に鴨長明が感じ取った自然の巧みさを、実感した1日でした。
(報告 佐野由輝)